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天然ゴムは今も大活躍!
プラスチック及びゴムと云えば、現在は石油化学の時代であり殆どは工場で合成できるだろうと考える。プラスチックの殆どは石油から合成されている。ゴムも自動車タイヤを中心に200万トン消費されているが1/3の約80万トンは天然ゴムが輸入されて使われている。
これはゴム製品には石油から合成した合成ゴムだけでは良い製品ができないからである。ゴム製品はゴム原料にカーボンブラックを中心に架橋剤や充填剤なお沢山な配合剤をロールなどで混合し、成形しさらに加熱により架橋してゴム製品となるわけですが、合成ゴムだけでは加工性や弾力や耐久性が劣るため天然ゴムとブレンドが必要です。自動車タイヤには両者が半々必要です。両者を組み合わせることによって優れたゴム製品が出来るのです。

天然ゴムは15世紀にコロンブスがアメリカ大陸からヨーロッパに持ち込み、さらに1839年グッドイヤーが硫黄で架橋することを発見して以来、優れたゴム製品の原料として200年近く使われてきましたが、優れたゴム製品としてはなくてはならない存在です。私も50年前に合成ゴムだけでゴム製品を作ることを試みましたが失敗しましたが、現在でもそれが続いているのは脅威です。天然ゴムは現在も大活躍している素晴らしい材料です。

NPO法人科学技術者フォーラム 理事長 工博 矢﨑文彦